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女性の写メ日記




男の子は、
「ぼくは、人がきらい」
と言って、いつもひとりでいました。
けれど男の子は、
だれかの誕生日を忘れず、
小さな「ありがとう」を何年も覚えていました。
人がきらいだったのではありません。
人が好きだから、
冷たいひと言にも、
胸が壊れるほど傷ついてしまったのです。
女の子は、
「わたし、人がだいすき」
と言って、いつも大勢に囲まれていました。
けれど女の子が好きだったのは、
笑ってくれる人、
ほめてくれる人、
自分を必要としてくれる人だけでした。
人が好きだったのではありません。
ひとりになると、
自分の価値が見えなくなるのが怖かったのです。
ある雨の日、ふたりは出会いました。
女の子が泣いた夜、
男の子は朝まで黙って隣にいました。
そして別の日、
男の子が初めて言いました。
「今夜だけ、そばにいて」
女の子は困った顔をして、
「重いよ。そういうところ、苦手」
と言って帰ってしまいました。
次の日、いつものベンチに
男の子はいませんでした。
女の子が貸した赤い傘だけが、
きれいに畳まれていました。
その持ち手には、小さな紙が結ばれていました。
「ごめんね。
やっぱりぼくは、人がきらいみたいだ」
何年もたって、
女の子はようやく気づきました。
人がきらいだと言った男の子は、
だれよりも人を愛していました。
人が好きだと言った自分は、
人ではなく、
愛されている自分が好きだったのです。
謝りたいと思いました。
けれど女の子は、
男の子がどこに住んでいたのかさえ、
知りませんでした。
ずっと話していたのに。
一度も、彼を知ろうとしていなかったのです。
人の心は、ときどき
言葉とは反対側で泣いています。
その涙に気づいたとき、
もうその人がいないこともあります。
だから、間に合ううちに。
「あなたのことを、もっと教えて」
そう言えたらよかったね。
むかしむかし、
いろいろな形の天使が暮らす国がありました。
ぴっちぴちで、プリプリの天使。
ふわっふわで、とろとろの天使。
すべすべの天使もいれば、
モサモサの天使もいます。
キュッとした天使の隣では、
モッチリした天使が幸せそうにお昼寝中。
ところがある日、王さまが言いました。
「ぴっちぴちのプリプリこそ、いちばん美しい!」
すると、モッチリ天使が目を覚まして言いました。
「それ、王さまの好みですよね?」
国じゅうが、しーん。
そうなのです。
美しさに、たったひとつの正解なんてありません。
ふわふわに安心する人もいる。
すべすべに憧れる人もいる。
モサモサに顔をうずめたい人もいれば、
モッチリを一生抱きしめていたい人だっているのです。
あなたが誰かの好みと違っても、
あなたの魅力が足りないわけではありません。
まだ、あなたを見つける目と
出逢っていないだけ。
だから、自分を削って
誰かの理想の形にならなくていい。
あなたにしかない色を磨こう。
あなたにしかない優しさを育てよう。
あなたにしか放てない、恋の矢をつくろう。
その矢は、誰かを傷つけるためではありません。
遠くにいる
「あなたが好き」と言う人の心まで、
まっすぐ届くための矢です。
出逢うまで、どうか諦めないで。
世界は広いのです。
王さまひとりの好みで決めるには、
あまりにも広すぎるのですから。👼🏹💖