漢方薬の人気ランキングを眺めていたら、
これは薬のランキングというより、日本人がどこで困っているかランキングなのではないかと思った。
ツムラの医療用漢方で売上高が大きかった上位5処方を見てみる。
主な出番は、お腹が冷えて痛い、お腹が張るとき。
腸の動きが弱って、お腹の中にガスがたまったような人などに使われる。手術後など、腸の働きが落ちている場面でもよく知られた漢方だ。
👤必要になりやすい背景
加齢、手術後の腸機能低下、運動不足など、理由はいろいろ。
⭐️選ばれる理由
「検査では大事件ではない。しかし腹は明らかに不満を申し立てている」
そんな微妙な領域に漢方の出番がある。
日本でいちばん売れる漢方が、
華々しく若返る薬でも恋が叶う薬でもなく、
お腹を動かす薬。
日本、だいぶ疲れている。
第2位 抑肝散(よくかんさん)
主に、神経が高ぶる、イライラする、眠れないなどのときに使われる。
高齢者医療では、認知症に伴う興奮などで検討されることもある。
👤必要になりやすい背景
不眠、精神的負担、老化に伴う神経症状など。
⭐️選ばれる理由
「身体は布団に入った。しかし脳だけ残業しております」
という夜があるからだ。
私たちは24時間営業のコンビニを作ったあと、
どうやら自分の脳まで24時間営業にしてしまったらしい。
脳にも閉店時間をください。
第3位 五苓散(ごれいさん)
むくみ、頭痛、めまい、吐き気、下痢、二日酔いなど、水分バランスの乱れが関係する症状に使われる。
👤必要になりやすい背景
暑さ、大量の発汗、飲酒、体調不良など、水分の出入りがうまくいかなくなる場面。
⭐️選ばれる理由
人間の約6割は水だという。
その水が少々機嫌を損ねるだけで、
頭は痛い。
顔はむくむ。
胃は気持ち悪い。
人間、ほぼ高性能な水筒である。
しかも説明書を失くしている。
第4位 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
疲れやすい、食欲がない、病気のあとに体力が戻らないなど、弱った身体を立て直したいときに使われる。
👤必要になりやすい背景
病後、高齢による体力低下、食欲低下、夏ばてなど。
⭐️選ばれる理由
「病気は治りました」
と言われても、
「では明日から元気100%で働いてください」
とはならない。
身体にも復旧工事が必要なのである。
日本社会はどうも、
故障した機械にはメンテナンス期間を与えるのに、人間には翌朝9時の出勤を要求しがちだ。
第5位 六君子湯(りっくんしとう)
胃が弱い、食欲がない、胃がもたれる、消化が悪い、みぞおちがつかえるような症状に使われる。
👤必要になりやすい背景
胃腸機能の低下、加齢、病後、ストレスなど。
⭐️選ばれる理由
「お腹は空いている気がする。でも食べたくない」
という、身体から届く非常に曖昧なメールに対応するためである。
件名はたぶん、
【重要】胃からのお知らせ。である。
こうして5つを並べてみると、
不思議なことに気づく。
お腹が動かない。
神経が休まらない。
水分調節が乱れる。
疲れが取れない。
ご飯が食べられない。
もちろん、これは売上ランキングなので、これだけで「日本人の病気ランキング」とは言えない。
けれど、そこに映っているものは少し象徴的だ。
日本には、ものすごい医療技術がある。
新幹線は時間通り走る。
荷物は翌日に届く。
スマートフォンは顔を見ただけで開く。
なのに人間だけ、
👤「最近なんとなくしんどいです」
と言いながら働いている。
少子高齢化という大きな問題も、
労働力不足も、医療費も大切だ。
けれど、その前に、
ちゃんと眠れているか。
ちゃんと食べられているか。
ちゃんと休めているか。
という、とても小さな問いがある。
哲学者なら難しい言葉で尋ねるかもしれない。
私はもっと簡単でいいと思う。
今日、ご飯はおいしかったですか。
昨夜、眠れましたか。
お腹は痛くありませんか。
それくらいの質問から社会を考えてもいい。
国というものは、
結局、一人ひとりの身体からできている。
GDPが伸びても、
国民全員の胃がもたれていたら、
私はそれをあまり繁栄とは呼びたくない。
願わくば、
薬がよく売れる国より、
薬を必要とする前に休める国になりますように。
疲れた人が「疲れました」と言えて、
眠れない人が眠れて、
食欲をなくした人には温かなご飯があり、
お腹が張った人には、
とりあえず大きな会議より先にトイレがありますように。🚽💖
人間は案外、そこから救われる。
世界平和について考えていたら、
結論がお腹になってしまった。🫄🏻
まあいい。
人間は昔から、腹が減るとだいたい機嫌が悪い。
世界平和への第一歩は、
案外、
ちゃんと食べて、ちゃんと寝ること💤
なのかもしれません。
🌹
漢方を
飲んで国見る
腹が鳴る
#明日出勤です #本日出勤です #雑記 #お礼日記






































































































































































































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